子供と一緒に楽しめるおすすめ絵本を紹介します。
最近、注目されている絵本の読み聞かせ。読み聞かせは、ママが子供にしてあげられる、ささやかだけれども一生もののプレゼントだと思います。また、1冊の本を10年以上、兄弟姉妹もみんなで読むことができるのが嬉しいところ。子供は、気に入った本があると、それはもう何回も何回も暗記するくらい読み返します。そんな本にめぐり合えることを願って。
おすわりくまちゃん
シャーリー・バレントー:著
デイヴィッド・ウォーカー:絵
岩崎書店:刊
- 1歳くらい〜幼稚園児
- 読み聞かせにかかる時間:約5分
お話も、かわいいイラストも、パステルカラーの色合いも、とにかく作品全体がほんわかと温かい絵本。とても愛らしくて、大人も癒されます。優しい心を育んでくれるおすすめ絵本です。
くまのがっこう ジャッキーのパンやさん
あいはら ひろゆき:著
あだち なみ:絵
ブロンズ新社:刊
- 1歳くらい〜小学校低学年
- 読み聞かせにかかる時間:約7分
12ひきのクマの兄妹が寄宿舎生活を送るくまのがっこう。ジャッキーのいたずら大好き奔放っぷりや、みんなのお姉さん代わり(のつもり)でいるところが、いかにも末っ子の女の子らしくてキュートです。
とにかく度肝を抜かれる大きな大きなかぼちゃパンはとってもおいしそうだし、その後のジャッキーの行動にも度肝を抜かれ、かわいい絵や雰囲気なのに衝撃的な本でした(笑)。11ぴきのお兄ちゃんくまのこ達の優しさと、その優しさに触れて泣き出しちゃうジャッキーにほっこりと心温まる本です。
絵もとってもおしゃれでかわいい!ジャッキーの服装や行動など、おはなしを読んでも楽しめるし、絵を眺めても楽しめちゃいます。
◆くまのがっこうシリーズ
くまのがっこう
くまのがっこうジャッキーのじてんしゃりょこう
くまのがっこう ジャッキーのおせんたく
くまのがっこう ジャッキーのおたんじょうび
- 1歳くらい〜小学校低学年
- 読み聞かせにかかる時間:約5分
帽子を買おうとお店やさんに行ったもののお金を持っていないミリー。そこで想像上の帽子を出す(フリをしてくれる)粋な店員さんが素晴らしい! ミリーの帽子は行く先々でいろいろな形に変化します。街の人々の頭にもそれぞれの人に合った帽子が。子供の想像力を膨らませてくれる素敵な本です。
二宮由紀子:著
中新井純子:絵
教育画劇:刊
- 1歳くらい〜幼稚園児
- 読み聞かせにかかる時間:約5分
インパクトのあるタイトルとカラフルなイラストでおいしそうな絵本だな〜と思いきや、「ものすごく大きなプリンの上でみんなで縄跳びをする」という展開に度肝を抜かれました(笑)。
とにかくおいしそう&とってもおもしろいらしく、うちの子は大爆笑、かなりお気に入りの絵本です。図書館から借りて読んだのですが、返却したらものすごくがっかりされ、買ってきてほしいと言われました。お子さんとあれこれ想像したりお話ししながら楽しんでほしい1冊です。
よみきかせおはなし絵本(1) むかしばなし・名作20
千葉 幹夫 : 編著
成美堂出版 : 刊
- 1歳くらい〜幼稚園児
- 読み聞かせにかかる時間:1話につき約5~7分
この1冊に昔話や童話が20話つまっています。日本だけでなく外国のお話もあるのが嬉しいところ!有名なイソップ、グリム、アンデルセンなどの童話だけでなく、大人も初めて聞くような外国の昔話もあったりします。
1話あたり4~8ページと短く簡潔にまとめてあるので、小さい子供でも飽きることなく楽しめます。また、子供に「今日は2つ読んであげるね」とか「今日は3つOK」と話し、どのお話を読んでほしいか選ばせてあげると喜びます。うちの子はいつもお気に入りの話ばかり選ぶので、飽きるほど読んだ話と未だに全く読んでいない話がありますが、それもまた一興かなと(笑)。
イラストも、数人のイラストレーターさんが描いているので、お話によって違う雰囲気のイラスト(世界観)を楽しむことができます。よみきかせおはなし絵本にはシリーズがあり、(1)〜(4)まで揃っています。
よみきかせおはなし絵本 1 むかしばなし・名作20の詳細はこちら
よみきかせおはなし絵本 2 むかしばなし・名作20
よみきかせおはなし絵本 3 むかしばなし・名作20
よみきかせおはなし絵本 4 むかしばなし・名作20
3びきのかわいいオオカミ
ユージーン・トリビザス : 著 こだまともこ:訳
ヘレン・オクセンバリー:絵
冨山房 : 刊
- 幼稚園児〜小学校高学年
- 読み聞かせにかかる時間:約15分
「3びきのこぶた」と逆で、3匹のかわいいおおかみが家を作り、それを悪い大ブタが壊しに来ます。このとんでもない「わるブタ」のインパクトの強烈なこと! とてもとても頑丈な家を作っても、どこからか電気ドリルやダイナマイトを持ってきて、ぶちこわしてしまいます。
とにかく驚いて、笑って、でもラストは ちょっとほっこりする素敵な絵本だと思います。丁寧できれいなイラストも、お話の世界をしっかりと作り上げています。幼稚園児から小学校高学年まで楽しめます。小学校での読み聞かせにもおすすめ。
SAKAE:著
マイクロマガジン社:刊
- 幼稚園児〜小学校高学年
- 読み聞かせにかかる時間:約12分
かわいいイラストとおいしそうなケーキが魅力的な絵本。おばけと女の子の楽しくてちょっと切ないお話です。ラストはちょっと月並みかな〜とも思いつつ、一生懸命読み聞かせしていると、ついほろっと涙してしまうかも。幼稚園くらいから楽しめますが、内容をちゃんと理解するのはオバケや死の概念が分かる小学生くらいからになるかな。
ハリネズミと金貨
ウラジーミル・オルロフ : 原作 田中 潔:文
ヴァレンチン・オリシヴァング:絵
偕成社 : 刊
- 幼稚園児〜小学校低学年
- 読み聞かせにかかる時間:約7分
金貨を拾ったハリネズミのおじいさん。その金貨で冬ごもりに必要なものを揃えようとしますが、親切な動物達のおかげで金貨を使うことなく冬ごもりの支度が整います。そこで、おじいさんが金貨の使い途を考えて下した決断とはー。
相手を思いやることの大切さを感じ、お金の意味を考えさせられる、それでいて説教くさくない、じんわりと心が温かくなるような絵本です。
- 幼稚園児〜小学校低学年
- 読み聞かせにかかる時間:約10分
テーブルの上のりんごを見て、男の子は思います。もしかしたら、これはりんごじゃないかもしれない。そこから果てしなく果てしなく広がっていく発想がすごい! 読みながら、自分だったらこの後はどう続けるか、と考えを巡らして楽しむこともできます。想像力が鍛えられるかも?
イラストは漫画っぽい感じ。小さく沢山の絵を描いてあるページもあるので、小学校のような大人数相手の読み聞かせには向いていないかな。自宅で、子供と笑いながら楽しみたい本です。
にじいろのさかなとおおくじら
マーカス・フィスター:著 谷川俊太郎:訳
講談社:刊
- 幼稚園児〜小学校低学年
- 読み聞かせにかかる時間:約5〜7分
最近にじうお達の近くに来るようになったおおくじら。にじうお達は、おおくじらがもしかして僕たちのことも食べようとしているのかも、と誤解して怯えます。ある日、その誤解からの言動で、おおくじらを傷つけ怒らせてしまいます。
未知のものに対する恐怖と誤解、そして、それを解くための話し合い。子供向けのお話ですが、全ての人や世界に当てはまる普遍的なテーマを簡潔に、ほのぼのと伝えてくれる良書だと思います。子供が幼稚園くらいのうちに読んであげたい1冊です。
「にじいろのさかな」シリーズはたくさんあるので、小学校の読み聞かせにシリーズ2冊、というのもいいかも。
◆にじいろのさかなシリーズ
にじいろのさかな
にじいろのさかな しましまをたすける!
こわく ないよ にじいろの さかな
にじいろの さかな まいごに なる
にじいろの さかな うみの そこの ぼうけん
ゆっくり おやすみ にじいろの さかな
たいせつなこと
マーガレット・ワイズブラウン:著 うちだややこ:訳
レナード・ワイスガード:絵
フレーベル館:刊
- 小学校高学年
- 読み聞かせにかかる時間:約7分
とても静かで真摯な絵本です。どきどきわくわくするような面白い展開の物語ではありませんが、ページをめくりながら、文章を読みながら、じっくり考えることができる本。学校など大人数への読み聞かせというよりは、1対1で読み聞かせをしたり、むしろ本人が自分のペースで読んだ方がいいのかな、と思います。静物画のような絵も、シンプルな文章と思索を邪魔することなく、よく合っていると思います。
この本が、本棚にひっそりとある環境って素敵だなあと思います。大きくなり、自我に目覚め、いろいろな悩みにも直面する、そんな年頃の子供達にぜひ読んでほしい1冊です。